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老境の入り口

        老境にさしかかったとはいえ

        首まで どっぷりと 「俗」に浸かったわが身。

        今更、先人曰くの 「道」や「徳」 云々と、

        触れるのは如何にもオコガマシイが。

        されどなお

        気の赴くままに、 珍しくも

        古書など手にするのも

        老境の ほろ苦さというものか・・・。

 

        何気に 手にした 「老子」全81章。

        一寸気の利いた一文を

        メモしておくことにしよう。

      「  粘土をこねくって 

         ひとつの器をつくるんだが

         器は、かならず

         中がくられて空(うつろ)になっている。

         この空の部分があってはじめて

         器は役に立つ

         中がつまっていたら

         なんの役にも立ちやしない。

         同じように

         どの家にも部屋があって

         その部屋は 空ろな空間だ

         もし部屋が空(から)でなくて 

         ぎっしりつまっていたら

         まるっきり使いものにならん

         うつろで空いていること

         それが家の有用性なのだ

         これでわかるように

         私たちは物が役立つと思うけれど

         じつは物の内側の、

         なにもない虚のスペースこそ、

         本当に役に立っているのだ      」

                      ( 訳  加島祥造 )

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