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栄枯盛衰

   逆らう事の出来ない時代の流れというものがある。

   だからこそ、それに立ち向かう意志とイノベーションに

   意味が生じる。

   個々の企業も、その葛藤の中で、時代と戦う。

   流通・消費業界においても、

   デパート → スーパー → コンビニ という大きな時代の

   うねりのなかで、 既存のデパートやスーパーも、従来の

   概念のままに安住していては生き残れない過酷な世界に

   ある。

   そういうなかで、昭和の後半時期、小売り業界のトップの

   座に君臨していた、あの「ダイエー」も、力尽きるかのように

   その名が消滅、とのことである。

   周知の通り、ダイエーは、大阪千林の一薬局から、一躍

   価格革命とも言われる販売手法で、急成長・急拡大の

   道を辿り、それまで小売り業界のトップであった老舗三越を

   売上高で追い抜き、首位の座に躍り出た旋風は、今もなお

   鮮明に記憶にある。

   その栄光と、その後の挫折の道程は、すでに多くの人達に

   よって分析、論述されているところでもある。

   それらを踏まえた上で、

   少し違った角度・・・遥か遠くの外野席から傍観した

   創業者中内功についての以下、私なりの感想・メモである。

      ー ー ー ー ー

   企業創業者で一時代を築いた多くは、本人夫々の

   資質・能力・努力・先見性といった要素に加えて

   「人」にも恵まれたというところが伺える。

   人を引き付ける魅力、というのが案外重要なファクター

   なのかもしれない。

   ( 「人」 - 参謀、パートナー 助言者、支援者等々)

   たとえば、

      松下電器  松下幸之助には  高橋荒太郎

      ホンダ    本田宗一郎には  藤沢武夫

      ソニー    井深大 と 盛田昭夫

      トヨタ     豊田(石田)     神谷正太郎

      近いところではジブリ 宮崎駿 と鈴木敏夫   等々

   いかにも異質の個性が、離反することなく、夫々の

   特質が融合して相乗効果を生み出しているところが

   興味深い。

   さて、本題の「ダイエー」についてだが、

   関西地区の大手スーパーとして、全国制覇への発展

   途上時期、創業者中内功にも、経営の女房役ともいえる

   「人」がいた。仮にA氏とする。

   中内功が「動」なら、 A氏は「静」の人。

   中内功の積極経営を陰で支え、企業の資金面を含め

   内部全般を取り仕切っていた。

   外部からの目も、おしなべてそのコンビネーションを

   高く評価するものであった。

   ところが、企業としての展開上まさに重要な時期に、

   このA氏が亡くなられたのである。

   結果的に、やむなくそこから、中内功の孤独で、独裁的

   カリスマ経営がより鮮明になっていく。

   企業の拡大に伴い、他業種、多方面から積極的に

   人材を採用した。

   実際、それらの人たちの力も相俟って、ダイエーは

   更なる発展・拡大を続けていく。

   ただ、この進展途上にあって、これらの元々力のある

   人達も、 「有能な部下」にはなりえても、冷静に

   状況を見据える「有能なパートナー」にはなりえなかった。

   それだけ中内功のカリスマ性が強かったという事でもある。

   結果論だが、そこにダイエーの悲劇性をみるのである。

   改めてダイエーの足跡を振り返る時、様々な意味合いで

   A氏のことが思い出される。

      ー ー ー ー ー ー

   創業者中内功には、1度だけお目にかかっている。

   ある小さな流通関係団体の記念総会かなにかの

   席であった。

   氏が少壮の頃、同業の有志と作った情報交換、研鑽の

   場(団体)である。

   すでにダイエーグループトップに君臨していた氏が

   小さな集まりの席にもひょっこり顔を出されて、その

   フットワークの良さに驚いた記憶がある。

   その時頂いた名刺が仰々しさのない、シンプルで 

   「見本」のようなものだったことも併せて、なんだか

   「人間中内功」の一面を見たように感じたものである。

     その「ダイエー」の名が消えるとのこと。

     これもまた 時の流れか・・・・ 合掌

 

 

 

 

 

 

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