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巨人方式は不滅か

   好き嫌いは別にして、日本のプロ野球を牽引してきたのは

   言うまでもなく巨人であり、今もなおその地位は不動である。

   巨人あってのプロ野球といっても過言ではない。

   だからこそ、「叩きがい」もある、というものである。

      - - -

   その巨人が今期低迷しており、なんと13連敗の記録との

   ことである。

   世代交替が未だ進まず、今もなおベテラン頼み、あるいは

   監督の采配云々と、その低迷原因について、世間でも

   あれこれ騒がしいが、専門的なことは野球通に任せると

   して、巨人軍の悪しき伝統的構造論を、「企業経営」に

   照らし合わせて、私なりに2~3挙げておきたい。

    1. チーム組成の基本方針

        「常勝巨人」という足枷に自らの首を絞めて

        いる如く、長期的視点構想が欠如。

        時間の掛かる選手育成よりも、(FA)大型補強や

        トレード依存構造が顕著。

        これが悪しき伝統の最たるものである。

        今期も12球団のなかでも最大の大型補強を

        やったと言われているが、現状このテイタラク。

        これは、若手育成選手の戦意、伸び悩みに

        繋がりかねないだけに、無視できない問題。

        今の処、強力なブランドで、巨人を目指す有能

        選手も多いが、一方で、期待されながら力を

        発揮する前に消えていく選手も多い。

    2.  長期的投資戦略

        潤沢な資金に恵まれているためか、緻密な

        投資戦略に欠けており、無駄な投資が多い。

        あるデータによると、

        今期巨人支配下選手の平均年俸は6043万円

        (大型補強によるところも大きいのであろう)

        で、リーグ最高。因みに現在リーグ首位の広島は

        2767万円である。

        この差は歴然、年俸と成績の関連で見る限り、

        如何に巨人の投資効率が悪いか、明白である。

    3.  ダブル・キャスト問題

        上記1.2.に関連して生じる事柄であるが、

        ダブル・キャストとは、 たとえば、 折角正位置を

        確保してやる気になっている若手と同じポジションに

        他球団から大物を補強するようなことを平気で

        やってしまう風潮。過去多くの事例が思い浮かぶに

        違いない。

        チーム内で競争・切磋琢磨させ全体としての

        戦力を高めるという意味合いもあるにはあるが、

        従来マイナス効果の方が多い気がする。

        巨人の場合、「補強」の意味合いが少々異なって

        いるのかもしれない。

         - ー -

   これらの構造的悪しき伝統を有しながらも、勝てば官軍、

   で、なんとか今日までそのブランドを保持してきているのは

   流石巨人軍の底力・・であろうか。

   ただ、 負ければ 監督の責任・解任・・・の歴史。

     ー - -

   これらの巨人を、親愛の心を持ちながらも、冷静に

   見続けているひとりの男がいる。 松井秀喜である。

     - - -

   以下はある時、ある席で聞いた興味深い話である。

   (あくまで聞いた話)

   元大リーガー 松井秀喜は、1993年 ドラフト1位で

   巨人に入団。

   元々阪神フアンで、同球団を希望していたが、当時の

   巨人長島監督の熱烈コールもあり、入団を決意した。

   が、なんと同じ年にヤクルトにいた長島一茂がトレードで

   巨人に入団したのである。

   松井は、長島監督から、外野手へのコンバートを命じられ

   (高校時代はサード) 開幕は2軍スタート。

   一方、一茂は一時的にしろ、「4番サード長島」のコールで

   球場を沸かせていた。

   監督は、純粋に松井の将来性等を考慮してコンバートを

   命じたのかもしれないが、若い松井には屈辱そのもの。

   後年、松井はあの時の屈辱は一生忘れられない、と

   話をしたことがある由。またそれをバネにして大リーガー

   への道を歩んだともいえよう。

   彼は、利口なので、巨人時代は、一切その素振りも見せず

   「親巨人」を見事に貫き、 後年奇しくも 長島監督と

   同時国民栄誉賞に輝いた折も、立派に球界の大先輩を

   立てていた・・・という話である。

   果たして将来、松井は巨人の監督になるのだろうか。

   今も 米国に在住のまま・・・というのが少し気掛かり。

   というのがその時の話の結論であった。

 

 

 

 

 

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